「新しい生活様式」へ

新型コロナウイルス感染症は、施設のケアやご家族様との関係性にも大きく影響を及ぼした。

 例えば、ご家族様の面会。今回、ここちの郷ではオンライン面会を取り入れたが、コロナ後でも、これが面会の形の1つとなるのではないだろうか。
 遠隔地のご家族でも健康面などで今までご面会が叶わなかったご家族でも画面を通してお話していただける。このフレキシブルさは今後も活用していきたい。



 また、様々な会議もオンライン会議や文書でのやりとりに形を変えた。そこでは「あいまいさ」や「ニュアンス」は伝わりづらく、自らの伝えるべきことをいかにわかり易く伝えるか、ご理解いただけるかのコミュニケーションスキルが問われる。それは対人援助の仕事において最も必要とされるものであり、その訓練の場ともなっている気がしている。

 今後の With コロナの時代、否応なく「新しい生活様式」へと移行していかねばならないが、それはご高齢者であってもご入所者であっても等しく同じである。
 その中で、いかに人生を充実していただけるか、いかにご自分らしく過ごしていただけるか、今までの形に捉われず、柔軟な形の支援を考え抜き模索していきたい。

介護老人保健施設ここちの郷
副施設長 愛須 和美