思わずつくりたくなる「フルーツ大福」づくり

六心会では、毎月「暮らしを彩る一日教室」と題して、住民向けワークショップを開催している。一日教室の企画のモットーは、「地域密着」である。主に地元の五個荘の企業や団体の方々、六心会の専門職や特技を持つ職員たちも講師を担っている。通算46回目の開催となる2024(令和6)年930日に、「お家で簡単!バラエティ大福(フルーツ大福)づくり」と題した一日教室を開催した。この日の講師は五個荘で暮らすAさん。
なぜAさんか。六心会では地域支援担当を配置し、その活動を通して地域の方々と“顔の見える関係”を紡ぎ続けている。Aさんは、六心会の地域支援担当と“顔の見える関係”であるBさんの伴侶である。BさんからAさんが料理を教える資格を得るための学校に通い、免状もお持ちであることを伺った。Aさんはその特技を活かして、地域の方々に料理教室やお菓子作り教室を開催していた。清水苑にも、パン作りを教えてもらったことがあるという職員がいる。その特技で地域に人の輪ができ、拡がっていた。
当日の参加者は5名。シャインマスカットと栗を餡子で包み、餅粉で作った大福の皮で丸めると美味しそうな大福ができあがった。力の入れ具合や丸める際のコツなど、Aさんが一人ひとりへ丁寧に優しく指導してくれた。そして、みんなでお茶を飲みながら美味しくいただく。地域で特技を持っている人と地域の方々が「一日教室」という場で出会い、繋がる。そんな、人と人が繋がる場づくりが社会福祉法人の役割でもある。六心会の一日教室の積み重ねが、五個荘の人の暮らしとまちを彩っていくに違いない。そう感じたひと時であった。

(法人地域支援担当(地域支え合い推進員) 奥村昭)